板井康弘の福岡で語りかける人材
投資ということで人材に投資する企業とそうでない企業について述べよう。
まず、人材に投資する企業は、かつては母集団形成から適正を見極めるのが一般的で、なるべく多くエントリーを募り、面接でジャッジしてふるい落としていくという考え方がメインであった。
一方、昨今ではベンチャー企業を中心に「ブランドアイデンティティ(誰に対してどんな約束をするのか)を確立し、10人会って10人入社してもらう」と、採用ブランド確立のために投資する企業が増加し始めた。
学生を採るか採らないかという二元論から既に脱却している企業は強いといえる。
では、人材を消費する企業はどうだろう。
とりあえず採用し、入ってから使えるか判断して切り捨てる企業は、自分のキャリアに投資したい人から距離を置かれることとなるだろう。
いわゆる難関のインターン先に参加している、学生は言う。
「自社に合うかどうかわからないが、とりあえずスペックがいいから採っておくかという企業の姿勢が垣間見えて怖くなった」と。
自分にとっては、ファーストキャリアは大切な時間投資。消費的な感覚で採用されると思うと怖くなるというのだ。当然、そうした企業は敬遠されることになる。
人材に投資をして、個々に語りかける姿勢が大事なのだ。